パパ
「シュウはご飯食べていく?」
「食うー。」
「だったら、芽依にご飯食べさせてあげてね?」
最近は毎日芽依のご飯食べさせ係はアタシだったから。久しぶりにゆっくり食べたいじゃん?
ここぞとばかりに、上目遣いと甘い口調をする。これに落ちない男は居ないでしょ。
だって、あのママの子供だよ?
可愛いに決まってるじゃない、モテない訳ないでしょう。
別にナルシストって訳ではない。自分を理解しているだけ。
その証拠に、小学生の頃から男の子に告白されてたし。
「いいよ♪今日何?」
本当にママに似てよかっ…
そういえば、アタシパパに全然似ていない。芽依は目元が優しく、そこだけはパパに似ている。
だけどアタシは?
スゴくキツい目をしている。
別にいつもなら、そんなこと気にしたりしない。だけど今日はあんなことがあった。
男の顔なんか忘れたはずなのに…
なんで?