パパ
ごくん、と唾を飲み込む。
「あのね…実は今日ねシュウがウチに来て、芽依のお世話をしてくれたの。」
「シュウ」という単語で、幾分パパの顔が険しくなった。
「へぇー。」
「それでね、シュウが帰ろうとしたら芽依が駄々捏ねちゃって…仕方なく芽依を寝かしつけてたらー…シュウもいつの間にか、寝ちゃったの。」
パパを見上げると、「そう。」と笑っていた。
だけど…
眉毛ピクピクなってるよ?笑顔引きつってるって。
お父さんは無言で、顔は引きつったまま階段を上っていく。
パパの行く先はきっとアタシの部屋。シュウの命の危機だっ!!
「ちょっ、パパ!!芽依だって寝てるんだよっ!?」
「芽依子は起こさないようにするから大丈夫。」
…起こさないようにするからって、何をー!?
「パパぁっ!!芽依のお世話してくれたんだよ?やましいことなんて何もないよっ!!」