パパ
───…っタシ!!
アタシ、居なくなった方が良いのかな?
そうやって、頭を抱えた時──
優しい声がした。
「舞依子?」
頭に温かくて、優しい手が触れる。
「……シュウ?」
腕の力で起き上がると、暗がりながらも、心配そうなシュウの顔が分かる。
「どうした?…何で泣いてる?」
シュウの優しさで、今まで堪えていたものが、ドッと溢れてくる。
「シュウぅっ!!」
シュウに強く抱きつき、小さい子供みたいに泣きじゃくった。
どれくらい時間が経ったのだろうか?
落ち着いて来ると、シュウの鼓動が、トクン、トクンと優しく響いている。
そして、気が付くと、まるで芽依と接している様に、背中をポン、ポンと規則正しく叩いていた。
「…シュウ。」
「ん?」
シュウを見上げると、「落ち着いてか?」って風に、アタシを優しく見下ろしてくる。