パパ
「…シュウ、話聞いてくれる?もう、舞依どうすればいいのか分かんない…。」
「…分かった、公園行こうか?」
シュウは、ベッドで眠っている芽依を一度振り返ってから、小言で答えた。
上着を着てから、公園へ向かう。
「シュウ、何でちゅうしたの?」
「は!?いきなりっ!?」
シリアスな場面での、こんな発言にシュウは慌てる。
「だって、ファーストキスだったのに、ムードもへったくれも無かったんだもん。」
「……ムードとか考えてたら、恥ずかしくて、一生出来ねぇじゃん…。」
「そっか。」
照れくさそうにボソボソと答えると、シュウは頭を掻いてそっぽを向いた。
だけど、アタシはシュウのそんな態度に少し救われた。
────ちゃんと、アタシを必要としてくれている人も居るんだ。