ドアの前には黒いフードの人間が立っていた。
奴はスプレーを持ちながら、零時に近づいた。
だが、零時が起きてることに気が付いたのか、静かにその場を立ち去った。
奴は何だったんだ?
気になった零時は、一階に降りた。

一階はやけに静かだった。
リビングのドアを開けると、母親が倒れていた。
近づくと、意識がない。
零時は急いで救急車を呼んだ。
来るまで、十五分かかるそうだ。
その間に、父、妹の部屋に行き、状況を確かめる。
妹は無事だったが、親父の姿が見つからない。
不思議だ。
まさか、親父は連れ去られたのか……


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