悪魔の館へようこそ



海斗side



「羅夢ー。
俺も混ぜて。」


余りにも暇だから
体育館の半分を使って
バレーをしている
羅夢の元に近寄る。


「えー、やだ。
バスケしなよ。」


…今日の羅夢は
俺に冷たい。

冷たくされたら
ちょっと燃えちゃうタイプ
だけど。


「羅夢〜。」


抱き寄せて
コートの外まで出す。


「なんでそんなに
冷たくするの?」


そう聞くと、
小さく溜め息をつかれた。

何かしたか、俺。


「みんなー。
海斗が一緒に
バレーしたいって。」


羅夢の言葉で
クラスの大半の女子が来る。


「あたしはバスケに
混ぜてもらうから。
美奈行こー。」


「えっ?」


羅夢が離れた後
近付いて来た女の子達に
囲まれ、
まんまと逃げられた。

バイバイと
いつもの笑顔で
手を振って。


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