悪魔の館へようこそ



「羅夢…。」


海斗の顔が近すぎて
キスを防げそうにないと
目を閉じた。

すると、
少し間を開けて
触れた唇。


あれ?


瞼を開き、
海斗を見ると
不服そうな顔。


「…海斗?」


先程
海斗が触れた箇所は
左の瞼。

今なら唇に
キス出来たのに
どうして?


「…そんなに
俺とキスするの嫌?」


寂しげに呟かれた言葉に
胸の奥がズキッと痛んだ。


.
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