悪魔の館へようこそ



「…嫌じゃないよ。」


嫌なんかではない。

嬉しいぐらいだ。

だけど…。


「あたし一つだけ
決めてることがあるんだ。」


大切な一つ。

本当は言うつもり
なかったんだけど…。

海斗のさっきみたいな顔は
見たくない。


「あたし…
家族が欲しいの。
ずっと一人だったから。」


海斗は俯いたままで
聞いてるのか
よく分からなかったけど。

話を続けた。


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