悪魔の館へようこそ



「ごめん。」


何も気付いて
あげられなかった。

自分のことばかりで。


「ごめんね。」


まだ出会って4日だけど。

海斗はあたしのこと
ちゃんと見てくれてた。


「本当ごめんなさい。」


それなのに…。


身体が少し離れ、
海斗が顔を覗くように見る。


「なんで羅夢が泣くの?」


あなたが想ってくれてる
半分も
あたしは想ってなかった。


.
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