悪魔の館へようこそ



「…そんなことないもん。」


布団の中に入り
頭から被る。


「はい、顔隠さない。
赤いのは
分かってるんだから。」


分かられすぎて
恥ずかしい。

そんなに
分かりやすいのかな?


「素直なほうが
可愛いよ?」


「あたしはいっつも
可愛いからいいの。」


「そうですねー。
今日は一段と
可愛かったねー。
俺の腕の中で
泣いたり、鳴いたり。」


「…おやすみ。」


これ以上
何か言われるのが嫌で、
海斗と逆方向を向いて
目を閉じた。


海斗には勝てない。


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