悪魔の館へようこそ



コンコン。

部屋をノックする音。

この部屋じゃない。

たぶん、あたしの部屋。


「羅夢ちゃん。」


宗ちゃんだ。

お風呂上がって
呼びに来てくれたのかな。


「海斗。
宗ちゃんに上手いこと
言って来て。」


「え゙?
いいじゃん。」


「駄目。
言ってくれないなら、
あたしこのまま部屋を
出るよ。
海斗に無理矢理…」


「あー、はいはいはい!
言って来ます!」


宗ちゃんはきっと
あたしを守ってくれるもん。

海斗が指一本
触れられないぐらい。


.
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