悪魔の館へようこそ
「海斗。
颯太くんか宗ちゃん呼ぶよ。」
「いいけど。
逃がさないよ。」
逃がさないって?
「羅夢が俺のこと
狙ってるように、
俺も羅夢のこと
狙ってるから。」
少しずつ近付く唇。
身体も引き寄せられて、
顔が熱く感じる。
海斗は本当ドキドキ
させてくれる。
…だけどね。
「キャーッ!」
思わず耳を押さえる海斗。
その間にバスルームから
出ると、
今起きたであろう宗ちゃんが
入って来た。
「羅夢ちゃん!
どう…、ど、え?
ら、羅夢ちゃん…?」
すぐに宗ちゃんの後ろに
隠れる。
「海斗が襲って来たの!
助けて!」
あたしには
しなきゃいけないことが
あるの。
だから、ごめんね。
海斗。
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