悪魔の館へようこそ
「先入ってて?
後から入るから。」
ドアに手を掛けると、
後ろから伸びて来た手に
簡単に捕まえられた。
「なんで?」
なんでってー…。
分かるでしょ、普通。
「…恥ずかしいから。」
普通女の子は
着替え見られるの
恥ずかしいんだからね。
…普通は。
トン。
と壁に触れた音がし、
覆うようにしてできた影。
振り返ると、
両手首を掴み直され、
…近付く顔。
「か、海斗…?」
この先の展開は
分かってる。
だって、
あたしが望んだことだもん。
「んっ?」
唇と唇が触れ合うギリギリで
間に指を入れた。
案の定、海斗の唇は
あたしの指に触れ、
キスはおあずけ。
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