悪魔の館へようこそ



ぎゅーっと抱き締められて
心が温かくなっていく。

これが家族なんだ。

あたしがずっと
欲しかった物。


なんで分かったの?

なんで気付いてくれたの?

…それは家族だからかな。


「羅夢ちゃん。」


少し離れた身体。

けど、近付いていく顔。

…触れる唇。


「帰ろうか。」


「…うん。」


また、きゅーっとなった。

初めての感覚。


あたし…
恋しちゃったのかな?


.
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