ぎゅっとして
「何を今更」


昼休み。


ランチを食べ終わったあたしと慧は2人で庭に出た。


そこで、あたしが美玖と話してて思ったことを言うと、呆れたように慧が言った。


「お前が鈍感なのはわかってたことだし。別に、だからって俺の気持ちは変わんねえから」


さらりとそんなことを言われて。


心臓が急に早鐘を打ち始める。


顔が熱くなるのを感じて、思わずうつむいてしまうと、慧がにやりとしてあたしの顔を覗き込む。


「なに、照れてんの?」


「だ、だって、こういうの、慣れてないし」


あたしが言うと、慧が喉の奥でクッと笑った。
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