ぎゅっとして
「優衣、今日この後何か予定ある?」


最後の講義が終わる頃、慧が後ろの席から背中をつついた。


「ううん」


「じゃ、飯食ってかねぇ?」


「うん、行く」


「じゃ、門のところで待ってて。俺、図書室に本返して来る」


「うん、わかった」


慧が行ってしまうと、隣にいた美玖がニヤニヤと笑いながら話しかけてきた。


「なんか、雰囲気変わったよねぇ」


「え・・・・・そう?」


「うん。なんか遠慮みたいのがなくなって、ラブラブって感じ?」


その言葉に、顔が熱くなる。
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