ぎゅっとして

「話してたじゃん。明日会うんだろ？」


「それは」


「それは？」


どんどん不機嫌になっていく慧を見ていて。


それに反比例するようにちょっと嬉しくなっていくのを感じていた。


ちゃんと誤解を解かなくちゃって思うのに。


やきもちを妬いてくれているのが嬉しくて・・・・・


「なんだよ」


「・・・・・弟なの」


あたしの言葉に、一瞬慧が目を見開き固まった。


「・・・・・弟・・・・・？」