ぎゅっとして
第6章
翌日、あたしが大学から帰るころ、章も帰って来た。


それに気付いても、知らん顔してる母親。


章の方もだんまりで、不穏な空気が流れる。


「・・・・・ママ、章が謝りたいって」


あたしの言葉に、チラリと視線を向けて来る。


「別に、どうでもいいわよ」


完全にヘソを曲げてる母親に溜め息をつく。


「ママ・・・・・。ちゃんと章と話してよ」


「すぐ喧嘩になるからいやよ。あんたが話して」


「章だって悪いと思ってるんだよ」


「どうだか」


「ママ!」


「・・・・・わかったわよ」


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