ぎゅっとして
「すごいじゃん!絶対行く!がんばってね!」


「・・・・・うん」


恥ずかしそうに。


でも嬉しそうに笑う章は、ちょっとかわいかった。


3つ年下の章は、もうあたしよりも背は高いし、生意気な口も聞くようになったけど、やっぱりあたしにとってはまだまだかわいい弟で・・・・・。


バンドを組んだといって張り切って練習していたのを知ってるから、ライブができるようになったというのはあたしも嬉しかった。


「ね、美玖も誘っていい?」


「友達?」


「うん。その子の彼氏も、たぶん来てくれるよ」


そう言うと、章はちょっと困ったように頭をかいた。
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