ぎゅっとして
ライブが始まると、お腹に響くような音量に少したじろいだけれど、それよりも初めて聞く章の歌に驚いてしまった。
普段話している声と全く違う。
男の人にしては高めのクリアな声。
声量もあって、胸の奥にまで響いてくるその声に、お世辞ではなく、本当に圧倒されてしまっていた。
何曲かの演奏が終わり、章達が退場するのを見て、あたし達もそこを出て、奥にある楽屋へ行った。
「章」
中で何か飲みながらワイワイとしゃべっていたバンドの人達が、一斉にこちらを見る。
「あ、章のねえちゃん!」
「見ててくれたんすか?」
「スゲー!感激!」
どっとあたしの周りを囲んで来た彼等に思わずギョッとして後ずさる。
普段話している声と全く違う。
男の人にしては高めのクリアな声。
声量もあって、胸の奥にまで響いてくるその声に、お世辞ではなく、本当に圧倒されてしまっていた。
何曲かの演奏が終わり、章達が退場するのを見て、あたし達もそこを出て、奥にある楽屋へ行った。
「章」
中で何か飲みながらワイワイとしゃべっていたバンドの人達が、一斉にこちらを見る。
「あ、章のねえちゃん!」
「見ててくれたんすか?」
「スゲー!感激!」
どっとあたしの周りを囲んで来た彼等に思わずギョッとして後ずさる。