ぎゅっとして
「さあ。それより、あれ誰?」


「あ・・・・・」


そういえば言ってなかったと思い当たる。


「あの人は・・・・・お姉ちゃんの婚約者だった人・・・・・なの」


「お姉ちゃん?あれ、3人兄弟だっけ?」


「お姉ちゃんは・・・・・5年前に自殺したの」


あたしの言葉に、慧は一瞬目を見開いた。


「結婚式の当日だった。遺書にはごめんなさいって、それだけ・・・・・」


「そっか・・・・・」


< 145 / 225 >

この作品をシェア

pagetop