ぎゅっとして
「杉浦!開けろ!!」


怒鳴り声と共に叩かれるドア。


その一瞬、杉浦さんの力が緩む。


あたしはとっさに杉浦さんに体当たりをし、そのまま勢いに任せて玄関まで走り抜け、ドアの鍵を外した。


勢い良くドアが開き、入って来たのは章と慧だった。


「優衣!」


慧があたしの体を抱きしめる。


章が、部屋の中にいた杉浦さんに駆け寄った。


「杉浦!テメエ!!」


あたしに体当たりされて倒れていた杉浦さんは、ようやく起き上がったところで再び章に思いきり殴られ、そのままあっけなく伸びてしまったのだった・・・・・。


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