ぎゅっとして
『奥様が、リビングの方でお待ちしています。お友達もご一緒に、とのことです』


その言葉に慧は再び溜め息をつき―――


「わかった。すぐに行く」


と答えたのだった。


「―――告げ口されたな」


「え―――」


「わざわざ防犯カメラのない場所を選んでここまで連れて来たのに―――悪い、優衣。母親に、紹介するよ」


慧の言葉に。


あたしの心臓は大きく高鳴ったのだった・・・・・。


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