ぎゅっとして
「かわいらしい方ね。同じ大学ということは―――あなたもジュエリーデザイナーを目指しているのかしら?」


「は、はい」


「そう・・・・・」


そして莉緒さんはしばらくあたしのことをじっと見つめていたけれど―――


突然すっと立ち上がると、一歩、あたしのほうへ歩み寄った。


「―――少し、あなたとお話ししたいのだけれど」


「え―――」


突然のことに、あたしは戸惑っていた。


「母さん、それは―――」


「少しでいいの。優衣さんと―――お話しさせてくれない?」


その言葉に慧はため息をつき―――

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