ぎゅっとして
「まだ、って・・・・・」


莉緒さんが、ふっと視線を落としため息をついた。


「あなたには・・・・・話しておくわ。きっと、私が言わなくてもそのうち慧から聞くことになるかもしれないけれど」


あたしは、莉緒さんの言葉に黙って頷いた。


「中学生のころだったわ。私のデザインしたジュエリーがブライダルジュエリーとしてはやりだした頃―――。あの子は・・・・・私のせいで、学校でひどいいじめにあったのよ」


「いじめ・・・・・」


意外な事実に、あたしは驚きを隠せなかった・・・・・。

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