ぎゅっとして
「でもね、わたしもあなたと離れるのはやっぱりさびしいのよ」


莉緒さんはそう言って、せつなげな瞳を慧に向けた。


「―――わかってる」


「だから―――結婚式には出てちょうだい。それくらいはいいでしょう?」


「ああ」


―――結婚式・・・・・やっぱりフランスでやるのかな・・・・・。


「優衣さん、あなたも一緒に」


「え・・・・・あたしも、ですか?」
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