ぎゅっとして
「うん。仲いいじゃん。頼むよ」


「仲いいって言ったって・・・・・そんなの、慧が嫌がるよ」


「大丈夫だって!な?この通り!!」


目の前で両手を合わせてお願いされたら、断ることなんかできなくて


「・・・・・わかった。じゃあ、あたしが美玖を誘えばいい?」


その言葉に、相馬くんは嬉しそうに顔を輝かせた。


「ありがとう!!恩に着るよ!」


「大袈裟。いいよ、これくらい。うまくいくといいね」


「ああ」


そう言って頭をかく相馬くんの顔は真っ赤に染まっていて。


なんだか可愛く思えてしまう。


「講義、始まっちゃうよ。もう行かなきゃ」


あたしの声に、慌てて立ち上がる。


「やべ。優衣ちゃん、ごめん。俺のせいで」


「いいってば。それより早く行こう」


そうしてあたしたちはカフェテリアを出て、講義堂へ向かったのだった・・・・・
 
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