メイドなあたしとイジワルご主人様。
裕介は、笑って涙を拭いてくれた。


「なぁ、楓。手ぇだして?」

わからないけど、言われるままに、右手を出した。

裕介は微笑んであたしの左手をひっぱった。

「違うし。こっち。」

そういわれて、握り締めていた手をひらくと、薬指に指輪をはめられた。


婚約指輪とはまた違う。

可愛い指輪。

キラキラしてて、でも、なんだか懐かしくって。なんでだろ。
< 197 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop