メイドなあたしとイジワルご主人様。
思わず涙が溢れ出してきた。

「裕介は美紗が好きなんだ…。もういいよバイバイ!」

あたしの中の何かが決壊した瞬間だった。

そしてあたしは今上ってきた階段を駆け下りた。

裕介の声を聞かずに。


あたしは体育館の中に入って、聖斗を探した。

薄暗い体育館。

でも、聖斗はすぐに見つかった。


1番後ろの壁に寄りかかっていたから。

あたしは聖斗に抱きついた。
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