地球最後の24時間
次の瞬間タイヤは地面を失い、車体は宙を舞った。すぐ後ろで激しい水の音と金属の悲鳴が重なりあう。
(よっしゃあ!)
大きくジャンプしたバイクが再び路面を捉えると、そのまま目前のトンネルに飛び込んだ。
が、それで終わりではない。
追うようにして水の塊もトンネルに突っ込んできた。圧縮された空気が背中を突き上げ、その勢いはとても尋常とは思われない。
その恐怖に思わず振り返って後ろを確認した。
(……え?)
獰猛な追跡者を連想させる白い飛沫が猛然と食い掛かろうと牙を剥いていた。
(ウソだろ……)
狭いトンネルに反響して、その音は文字通り滝のなかに居るようだ。
(どこだ!)
水圧に耐えきれない内壁は亀裂を走らせ、あっと言う間に崩落を始めた。
「あさきち!」
後ろからは迫り来る水の塊しか見ることが出来なかった。居るはずのあさきちの姿がどこにも見当たらないのだ。前方の至る所で剥がれ落ちたコンクリートがアスファルトに突き刺さる。
「どこだーっ!」
(よっしゃあ!)
大きくジャンプしたバイクが再び路面を捉えると、そのまま目前のトンネルに飛び込んだ。
が、それで終わりではない。
追うようにして水の塊もトンネルに突っ込んできた。圧縮された空気が背中を突き上げ、その勢いはとても尋常とは思われない。
その恐怖に思わず振り返って後ろを確認した。
(……え?)
獰猛な追跡者を連想させる白い飛沫が猛然と食い掛かろうと牙を剥いていた。
(ウソだろ……)
狭いトンネルに反響して、その音は文字通り滝のなかに居るようだ。
(どこだ!)
水圧に耐えきれない内壁は亀裂を走らせ、あっと言う間に崩落を始めた。
「あさきち!」
後ろからは迫り来る水の塊しか見ることが出来なかった。居るはずのあさきちの姿がどこにも見当たらないのだ。前方の至る所で剥がれ落ちたコンクリートがアスファルトに突き刺さる。
「どこだーっ!」