地球最後の24時間
「会えないってこんなに辛いもんだなって、こんなに好きだったんだなって思えてさ」
「ちゃんと見つけられたんですか?」
見つけられたらどんなに幸せだろうか……。
「ああ、見つけた。だからお前も諦めるな」
誰に向かって言っているのかわからない台詞だと、心の中で苦笑するしかなかった。
通りを変えながら捜索を続けるが時間だけが虚しく過ぎてゆく。次第に焦りの色が濃くなるなかで、目にするのは自衛隊員ばかりだ。
再び前を別の部隊が横切って行った。ここにきて鎮圧部隊の勢いが増してきているようだ。
(もう残るはこっちしかないぞ……)
目を向けたのは駐屯地の方向。そこから聞こえてくる銃声は激しさを増し、壮絶な攻防戦が繰り広げられていることは見なくてもわかる。
「こっからはマジでヤバそうだぞ。命の保障は出来ないぞ」
「……ここまでで……結構です」
決死の覚悟を決めた俺をよそに坂下は力なくそう言った。轟音鳴り止まぬ炎に囲まれた街で、盲目の青年は希望を失おうとしていた。
「ちゃんと見つけられたんですか?」
見つけられたらどんなに幸せだろうか……。
「ああ、見つけた。だからお前も諦めるな」
誰に向かって言っているのかわからない台詞だと、心の中で苦笑するしかなかった。
通りを変えながら捜索を続けるが時間だけが虚しく過ぎてゆく。次第に焦りの色が濃くなるなかで、目にするのは自衛隊員ばかりだ。
再び前を別の部隊が横切って行った。ここにきて鎮圧部隊の勢いが増してきているようだ。
(もう残るはこっちしかないぞ……)
目を向けたのは駐屯地の方向。そこから聞こえてくる銃声は激しさを増し、壮絶な攻防戦が繰り広げられていることは見なくてもわかる。
「こっからはマジでヤバそうだぞ。命の保障は出来ないぞ」
「……ここまでで……結構です」
決死の覚悟を決めた俺をよそに坂下は力なくそう言った。轟音鳴り止まぬ炎に囲まれた街で、盲目の青年は希望を失おうとしていた。