地球最後の24時間
割れた陶器を修繕する業者は確かにあるが、これほど割れたものを請け負ったのは初めてじゃないだろうか?
それよりもそれを捨てずに取っておいた事が、どれほどこのカップに想いを託していたかを窺い知る事が出来た。たくさんのひび割れはあるが、それでも直せれば良い。
辛い思い出でも直せることもあるのだと、それを眺めていま思う。
「亜紀……前に言ってた言葉の一つひとつの意味、今はすべて解る。だからこうしてここまで来れた」
「うん、わたしもマキのあの頃の気持ちがよく解るの。ごめんね……」
「いや、謝るのは俺だから」
亜紀は驚くほど変わっていなかった。涼しげな目と端正な鼻と口元。そして眩しい笑顔。
「亜紀……愛してるよ」
「うん、愛してる」
それから俺たちは長い間抱き合ってキスを交わした。
あの頃の俺たちのように……
タイムリミット――。
それよりもそれを捨てずに取っておいた事が、どれほどこのカップに想いを託していたかを窺い知る事が出来た。たくさんのひび割れはあるが、それでも直せれば良い。
辛い思い出でも直せることもあるのだと、それを眺めていま思う。
「亜紀……前に言ってた言葉の一つひとつの意味、今はすべて解る。だからこうしてここまで来れた」
「うん、わたしもマキのあの頃の気持ちがよく解るの。ごめんね……」
「いや、謝るのは俺だから」
亜紀は驚くほど変わっていなかった。涼しげな目と端正な鼻と口元。そして眩しい笑顔。
「亜紀……愛してるよ」
「うん、愛してる」
それから俺たちは長い間抱き合ってキスを交わした。
あの頃の俺たちのように……
タイムリミット――。