地球最後の24時間
(うっそだろ……)

 その銃口が火を噴く。

 いったい一秒間に何発の弾丸が打ち出されているのだろう。発砲音はどこで途切れているのか分からない。そして薬夾を凄まじい勢いで吐き出した。

「うわっ!」

 怒涛の凶弾はリアウインドウとフロントウインドウを突き抜け、ナビシートのヘッドレストを吹き飛ばした。

 顔に降りかかるガラスを振り払いながら咄嗟に右へステアリングを切り、死体の山に突っ込む。ステアリングから伝わる感触は気味が悪かったがアクセルを踏む足を戻すつもりなど毛頭ない。
< 95 / 278 >

この作品をシェア

pagetop