Office Love 〜社長と私〜
変わった女 *Kei*
「はぁ・・・。」
この1分の中で、俺は何回目の溜め息をはいたのか、わからない。
それぐらい溜め息をはいた気がした。
その原因は、俺の隣に横たわり無防備にも寝ているこの女のせいだ。
確かに、キスをしていたまではよかった。
だか、徐々に反応がないと思えば案の定寝てやがる。
「ったく・・・。どうしてくれんだ・・・。」
聞こえているわけのない、隣で寝ている女に向かって言った。
酔っていたのは、知っていたが・・・寝るとはな・・・。
やってくれる。
これじゃあ、男の俺の立場がまるでないじゃねぇか。
このままさっきの事は酔っていて何も覚えていない。
なんて言った矢先にはどうしてやろうか。
ちらっと隣を見てみると、規則正しく呼吸をしている無防備な寝顔。
・・・。
あー!!!くそっ!!
俺じゃなければ間違いなく襲っている。
眉間に無数の皺がよっている中、そっと沙那を抱き締めた。