Office Love 〜社長と私〜
案の定、社長室に入ってきた沙那は驚いていた。
それから秘書を下がらせて2人きりになった。
「ク・ビの話。」
色々と話していたが、俺が話したかったのはこのこと。
多分、俺が沙那を困らせられる数少ない話しの一つだろう。
沙那を見てみると困りきっている様子。
・・・やっぱりな。
まぁ、誰でもクビにはなりたくないしな。
沙那をクビにする気は、全くないが・・・。
俺が2年前に見れなかった顔を見てみたいと、俺の中の何かが言っているから。
だから、今は沙那を追い詰める。
楽しいからいいんだが。
沙那が困っているのをいいことに、秒数をつけみる。
俺が数を数えてる途中
「辞めたくない・・・」
確かに、俺の耳に届いた。
だが、それじゃ面白くないだろ?
俺は聞こえないフリをして、もう一度沙那に言わせるが言わない。
それどころか社長室から出ていく様子だ。
そんなの許すはずがない。
それに微かに見えた頬の水滴。
今の沙那の表情を俺は見たい。