空の少女と海の少年


「じゃあうちからねっ!!」


すぐに泣き止んだ奈央が
元気に言うと4人は頷いた


「うちは佐藤奈央!18で能力は"鉱石"っ!よろしく!」

「僕は西園寺玲っ!12歳で能力は"草"だよっ」

「あたしは西園寺蘭っ!12歳で能力は"癒"だよっ」

「須藤優です。18歳で能力は"地"です」

「私は橋本由紀。16歳で能力は"千里眼"」


5人の自己紹介が終わると
じゃあ……。と春達も
自己紹介しようとするが
優が手を挙げてそれを制した


「あなた達の事は校長から聞いたので、既に知っています。開いている席にどうぞ。」


単純な春と陸は納得して席に座るが
海斗と奈々は顔をしかめた


どこまで知ってる……?


¨空¨と¨海¨の事は
あまり知られない方がいいと
三田さんに言われた事を思い出した

知られているといっても
名前や今までの生活くらいだろう


「ごめんね。私達は全部知ってるよ」


その声に海斗は振り返った

声の主、由紀と目が合うと
由紀は表情を変えずに言った


「驚かせてごめん。これが私の能力なの。大丈夫、必要以上の事は視てないから」

「……色んな能力があるんだな」


海斗はそれだけ言うと
たまたま春の隣に座った陸を
無理やりどかして席についた


「……ひっひでえ……。」


海斗にとっては春の隣だが
陸にとっては奈々の隣だった

春、海斗、奈々と、並んで座る
3人の後ろに仕方なく座った


もちろん奈々の後ろ!!


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