空の少女と海の少年
──学生寮15階152室
奈央はベッドで雑誌を読みながら
携帯で由紀と話していた
「えーっ!そんな楽しい事あったの!?行けばよかったーっ!」
『すぐ終わったから。』
「あーあ。うちも海斗と春のラブストーリ見たかったああっ!」
『……そっち?でもあれは面白かったよ。古賀君、分かりやすすぎ。』
「ガチでっ!?あ〜明日は絶対行くからっ!」
『明日はみんな休むって。』
「……まあいいやっ!わざわざありがとー由紀!じゃあねんっ♪」
プチッ
プーップーッ
奈央は雑誌を横に置くと
仰向けになり天井を睨んだ
「……出番少な。」
吐き捨てるように言うと
布団を被り眠りについた
……ごめん奈央
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