空の少女と海の少年


ヒュンッ!

蹴り飛ばされたベンチが
鞭によって粉々に砕かれた


「危ないなあ……何か用?」

「……お前は春に何をした。」


蓮の視線の先に立っていたのは
鞭を持った由紀

蓮は溜め息をついた


「千里眼は厄介だねえ。……古賀海斗に言っといて《女1人守れないくせに世界は救えるのか?》って。じゃあ僕達は行こうね、春ちゃん。」

「うん。」

「っ春!戻りなさい!」


由紀がいつもの冷静さを忘れて叫ぶと
春は振り向いたがその瞳を見て
由紀は息を呑んだ


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