空の少女と海の少年
◇神々の楽園
──校長室で校長は窓の外を見ていた
視線の先には綺麗に手入れされた
広大な庭があるだけで
他に何もないし誰もいない
しかし校長は確実に何かを見ていた
肉眼では見えない程に
遠い場所にいる3人の生徒を
「……いつまでそうしているつもりかしら。過去を振り返って後悔しても何も変わらないのに。」
そう思うでしょう?
女性が振り向くと
後ろにいた5人の男女は頷いた
「行きたいなら行きなさい。今日は仕事ないわ。」
威厳のある声で言うと
5人は一礼して部屋を後にした
校長はそのまま椅子に座ると
穏やかに微笑んだ
「私でさえあなた達の未来は視ることができない……。どんな未来なのかしら。」
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