空の少女と海の少年
「……れ…蓮、大丈夫?」
「……無理。」
それから色々乗せられた
でかいコップが回転するやつ
上に上がって一気に下に降りるやつ
船が一回転するやつ……
有り得ない
人間達はあれのどこが楽しいんだ?
ベンチに座って俯いていると
ほっぺに冷たい物が当たった
「はいっ林檎ジュース!」
顔を上げると
笑顔でジュースを差し出す春ちゃん
その笑顔を見た瞬間
気持ち悪いのが一気に吹き飛んだ
「ありがとう。」
「どういたしましてっ。なんか遊園地って懐かしいねー。」
林檎ジュースを飲みながら
楽しそうに話す春ちゃんに
僕はびっくりした
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