空の少女と海の少年


蓮に戦う意思がないのを感じると
奈々は陸の手当てをする為に走り出した


「……あのさ。」

「何?」


奈々は足を止めて振り返る


「……春ちゃんに、観覧車乗れなくてごめんね。って言っておいて。」


パタン


蓮が扉の向こうに行くと
扉は勝手に閉まり
闇に溶けるように消えた


「………。」


奈々はしばらく扉の
あった場所を見つめた後
陸の元へ走り出した


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