空の少女と海の少年
「っはあ……な…くぅっ!」
「耐えろ春。大丈夫、俺がいる」
苦痛に悲鳴をあげる春は
涙をポロポロと流す
海斗が抱き締める力を強めて
背中を叩いてあげていると
頭の中にミウの思考が響いてきた
『……これだから記憶の封印は厄介だ。一気に記憶が戻ることを体は拒否し、それにより激痛に襲われる…か。』
「春……。」
腕の中で細かく震える春は
さっきよりは落ち着いてきたが
まだ苦しそうだ
『海斗、融合を解こう。今の内にキラと融合しておいた方がいいよ。』
「分かった。──融合解除」
海斗の瞳は深い青色に戻り
隣にはミウが立っていた
春をミウに預けると
海斗はジュエルに触れた
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