空の少女と海の少年


ジュエルに触れながら
海斗は集中すると片手を
春の目の上に翳す


『光浄』

パアァァァァ

海斗の手のひらから真っ白な光が溢れ
春の体全体を包み込もうとする
ミウはすぐに春を地面に置いて
離れると海斗を睨みつけた


『危ないでしょ。光に当たったら私まで消されちゃう。』

「ミウは神だから平気なんじゃねーの?」

『強い光は闇を消し、強い闇は光を飲み込む。たとえ神でもこの法則は絶対なの。融合中のキラの光は最強よ。』


海斗から少しずつ離れながら
話すミウに海斗は笑う

キラの笑い声が頭の中に響いて煩い


『ミウが焦ってるの初めて見たぞ!ぶはあっ!』

『……キラ、聞こえてるよ?』

『ひぃっ!』


ミウが黒い笑みを浮かべると
キラの笑い声は一瞬で消えた

海斗は何故か冷や汗をかいている


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