空の少女と海の少年


海斗の言葉を遮ったのは奈々の声
抱き締めていた手をパッと離すと
息を切らしながら走ってきた奈々を見た


「ミウもいるってことは戻ったのね春!」

「「ミウ!?」」


ミウは急に名前を呼ばれて首を傾げた


「お…お前いつからいた?」

『最初から。』

「み…見てた?」

『全部見てたよ。』

「「………。」」


勝手に存在消さないでよね
とミウは溜め息をつく
その光景を見ていた奈々は
呆然としていたが
すぐにハッとして叫んだ


「……陸が!陸が大変なの!こっち来て!」

「陸が……?」


3人は奈々の後に続いて走りだした


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