空の少女と海の少年


陸は遊園地の後を思い出す


寮に帰って奈々達の部屋行って
楠木をベッドに寝かした後
ミウが出てきて……


《春は闇になった時の記憶は残ってないよ。その時は自分を失っていたから。》


「……ほら!記憶残ってねえじゃん!」


自信たっぷりに言う陸に
奈々はでこぴんした


「バカ。その後の言葉は?」

「は?」


《けど記憶を封印されてからの春は、純粋な闇だったから自分の意志で行動していた。だから蓮と過ごした時の記憶は残ってる。そういうの理解してあげて。》


「ああ!そうだ!」


やっと思い出した陸が納得すると
奈々は深い溜め息をついた


「これで話が元に戻るわ。」

「……俺達は何の話してたんだっけ?」

「………。」


救いようのない馬鹿を
とりあえず奈々は
重力で潰しておいた


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