空の少女と海の少年


「──結局返事は返してないのね……。というか私が邪魔したのね……。」

「そりゃ最近の楠木の行動も納得。変に意識してるってことか……。」


奈々と陸は何回目か
分からない溜め息をついた


「………。」

「ん?橋本、何視てるんだよ?」


目を瞑り黙ってた由紀は
目を開けると小さく笑った


「……奈々、新堂君。みんなを起こして来て。」


いきなり立ち上がった由紀を
奈々と陸は唖然として見上げた

由紀はお金を払うとカフェを出て行く


「ほら行くよ。マスターご馳走様。後パーティーの準備よろしくね。」

「え?ちょっと由紀!?」

「ま、待てよ橋本ーっ!」


奈々と陸もお金を払うと
慌てて由紀を追いかける


「由紀さん楽しそうですね。……さて、パーティーの準備をしなくては…。」


マスターはカップを
磨きながら微笑んでいた


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