空の少女と海の少年


「──やっぱ奈々の料理は最高だね〜。」

「ああ、いい嫁になるんじゃね。」


春と海斗はそう言って笑いあう

陸が調子に乗って
いつもみたいに奈々が
ツッコミをいれるはず!!


春と海斗はニヤリと笑った


ちょっと嫁って何よ!
そんな事言うと隣のバカが
……あれ?


「………。」


ちょっと何黙ってるのよ
「まあな〜。奈々は俺の未来の妻だから!」
とかいつもなら言うじゃない!
なんか……調子狂うわ


「……あ、そこの醤油取って〜。」


醤油?ああこれね。

奈々が醤油を取ろうと手を伸ばすと
再び春と海斗はニヤリと笑った


2人の間に醤油をセッティング!
取ろうとして手がぶつかり
ちょっと場が和むはず!


「「……あ。」」


予想通り奈々と陸の
手が触れ合った

春と海斗は心の中で
ガッツポーズする……が

陸は手を引っ込める
無言でハンバーグを口に運んだ


……何?
今の態度は何よ
そんなに話したくない訳?
私と触れるのも嫌?

上等じゃない!
こっちだってあんたと
話したくないわよ!


「はい、醤油。」

「あ……ありがとうございます。」


春はビクビクしながら
醤油を受け取った

しかし、今日の夕食は
ハンバーグ
スープ
サラダ
ライス


……醤油何にかけよう…


_
< 291 / 652 >

この作品をシェア

pagetop