空の少女と海の少年


「やっと俺の番だぜ!奈々に勝利をプレゼントしてやるよ!」

「いらないわ。」


奈々が笑顔で言うと
陸はしょんぼりしながら
コートに入って行った

対戦相手は派手な女だった


「きゃあーっ!イケメンじゃない!ラッキーっ!ねえ終わったらお姉さんとデートしない?」

「え?いや…その…。」


春達は背筋に冷たいものを
感じて横を見ると
さっきのように無表情の
奈々が立ち上がっていた


「……陸、浮気なんていい度胸じゃない。」

「え!?違います違います違います!離れろっ!」

「やーねっあんな貧乳よりも巨乳のお姉さんがいいでしょっ?」


奈々はにこりと陸に笑いかけると
凍るように冷たい声で陸に命令した


「一瞬で終わらせなきゃ殺す。」

「審判っ!お願いです!始めて下さい!」


陸が土下座して頼むと
審判は笛を鳴らした瞬間
巨乳女はその場に倒れた


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