空の少女と海の少年
「ま、これで楠木も俺らと同じ能力者だな!」
「うん!今度魔物が出た時は春も行くからねっ」
「「危ないからダメ」」
間髪入れずに声を揃えて
キッパリと言い放った奈々と海斗に
春はぷう、と頬を膨らませた
そんな4人の様子を
ふぉっふぉっふぉっふぉっ、と
笑って見ていた三田さんだったが
何かを思い出したかの様に手を叩いた
「そうじゃそうじゃ、お前さんはまだ完全に目覚めてないのだから、無理に能力を使おうとしてはいかんぞ。能力を扱いきれずに"暴走"なんてこともあるのじゃ、特に空と海の能力は未知数。くれぐれも気をつけるようにの」
「はいはーい!じゃあ今日から特訓だね!」
「徐々にじゃからの」
念を押す三田さんの言葉を分かってるのか
はいはーい、と元気よく返事をした春に
三田さんは頷いて、魔法陣を指差した
「次の場所でジュエルの説明がある。そこから行けるはずじゃよ」