空の少女と海の少年
ミーナが手を叩くと
部屋の外で待っていたのか
案内人はすぐに現れた
「今日はもう遅い。こいつらを寮に案内してやれ。」
「かしこまりました。」
案内人が一礼して部屋を出ると
春達も後に続いて部屋を出た
静かになった部屋
時間が経つのは早いもので
窓に近づいて暗い外を見ていると
自分を呼ぶ声が頭に響いた
「──ん?なんだマリア?」
『なんか……嫌な予感がするわ。』
マリアの心配性は相変わらずだな。と
震える声に対してミーナは笑った
しかし、すぐに真剣な表情になると
携帯を取り出して電話をかけた
「……私だ。少し心配な事があるのだが……」
ミーナは窓の外を見つめながら
電話の向こうにいる人物に話した
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